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zoom RSS 日本のナマハゲ大集合

<<   作成日時 : 2010/02/13 23:51   >>

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昨晩、なまはげ柴灯まつりを楽しんで、ナマハゲと仲良くなったのですが、今日は男鹿市民文化会館で「日本のナマハゲ大集合」というイベントがあり、日本全国のナマハゲ行事が舞台で再現される「ナマハゲ行事実演」やナマハゲ行事の保存伝承活動に携わる方々が行事の伝承や後継者育成にかける熱い思いを語る「ナマハゲ・シンポジウム」が開催されるというので参加してきました。


男鹿のナマハゲ

伝承場所:男鹿市全域
期 日:12月31日
指定種別:国指定(昭和53年5月22日)

ナマハゲは男鹿市のほぼ全域で行われる民族行事です。集落内の選ばれた若者がケデ・ケラ(藁・麻などで編んだ蓑)を身に纏い、独特の面を被り入魂して神を宿し、手には出刃包丁・マサカリ(木製)とカショゲ(手桶)を持ち、威厳ある所作で家々を訪れます。各地区によって違いはあるが赤はジッコ(爺)やアニ(兄)、青はバンバ(婆)が多く、二匹一組または三匹一組で廻ります。

ナマハゲは大きな唸り声を上げ、戸を叩き鳴らし、四股を踏みます。荒ぶる神が大きな音を出すことで悪霊や災禍を祓い清めるそうで、豊作、豊漁、吉事をもたらす来訪神がナマハゲです。またケデ・ケラから落ちた藁を頭などに巻くと無病息災のご利益があると言われています。

男鹿のナマハゲ 男鹿のナマハゲ
男鹿のナマハゲ 男鹿のナマハゲ

能代のナゴメハギ

伝承場所:能代市(浅内・中浅内・黒岡・寒川)
期 日:12月31日
指定種別:国記録選択(昭和56年12月24日)

能代のナゴメハギは、子どもらを戒め、老人には励ましの言葉をかけながら、その年の厄を払い、新年を清らかに迎える民俗行事です。

浅内・中浅内では番楽に用いる山の神、鈴木、曽我兄弟、翁、爺、三番叟(さんばそう)、恵比寿、機織、女、狐などの面を被ります。黒川ではケヤキの皮で制作した面を、寒川では二本角の男鬼、一本角の女鬼の木製面を被り、服の上に袴、タスキなどで身を固め藁で作ったケラを纏います。

ナゴメハギは鉦(しょう)という鐘を鳴らしてやって来て、家の入口でジャンジャン鳴らし、家に上がりこみ、「ゴラ、ゴラー、悪りワラシはいねがぁー」などと叫びます。家主が酒を振る舞って丁重にもてなし、切り餅2枚や祝儀を渡すと帰って行きますが、帰り際に「手を三つ叩けばまた来るぞ」と言い残して去っていきます。

能代のナゴメハギ 能代のナゴメハギ

遊佐のアマハゲ

伝承場所:山形県遊佐町滝ノ浦・女鹿・鳥崎
期 日:1月1日滝ノ浦 1月3日女鹿 1月6日鳥崎
指定種別:国指定(平成11年12月21日)

女鹿のアマハゲは赤鬼・青鬼・ジオウ(翁)・カンマグレ・ガンゴジなどの日山番楽面を被り、スグリ藁で作られたケンデンを纏い、裏声で口々にギィ・ギィ・ギィと言いながら家々を回ります。滝ノ浦ではアマハゲ行事専用の面を被り、家々の入口で終始無言で反閇(へんばい;陰陽道で使われる呪術的な特殊な歩行方法)を踏む独特な所作を行います。鳥崎では岩倉・笠森・水壷または水坪の面を被り裏声でハゲ・ハゲ・ハゲと言いながら家の中を歩きます。

3集落に共通するのは新年の祝福と豊作を約束し護符の餅をやりとりすることです。女鹿ではアマハゲに対して家の主人が「おめでとうございます」と挨拶し、盆に載せた丸餅を二つ差し出すと、アマハゲは一つを受け取り、一つはお護符として置いていきます。

また遊佐のアマハゲは、太鼓をドーン、ドーンと叩きながら、下駄をカラコロ鳴らしてやってきます。そして家人とのやり取りや行動も太鼓の音がきっかけになっていました。

遊佐のアマハゲ 遊佐のアマハゲ
遊佐のアマハゲ  

能登のアマメハギ

伝承場所:石川県輪島市 / 能登町
期 日:1月2日輪島市門前町五十洲 1月6日輪島市門前町皆月 2月3日能登町秋吉
指定種別:国指定(昭和54年2月3日)

「アマメハギ」とは、昔の火燵(こたつ)や囲炉裏など炭火に長くあたるとできるアマメ(火班)をハギとりにくる者のことです。子どもたちに寒くても、囲炉裏などで暖をとってばかりいないで家の仕事を 手伝うように「しつけ」の一環として行われてきた民族行事が能登のアマメハギです。

「能登のアマメハギ」は地区毎に実施日が異なるように、元々はその地区固有の似て異なる民族行事でした。しかし国が指定する際にまとめて「能登のアマメハギ」として指定したので、現在では総称として使われています。実際、アマメハギは、輪島市皆月では天狗面・ガチャ面(2人)・サル面の4人、五十洲では天狗面・ジジ面・ババ面の3人で構成され、能登町秋吉は鬼面を被るといった具合に、それぞれ地区ごとに異なっています。

アマメハギはノミ、すりこぎ、カナヅチを持ち、如何にもアマメを剥ぎ取るという感じの動作をしながら、悪霊を払うために大きな声を出します。そして一区切りつくと、山の神の使いである天狗面が、家族やアマメハギの一同を神棚に向け座らせ、お祓いを行います。

能登のアマメハギ 能登のアマメハギ

象潟のアマノハギ

伝承場所:にかほ市象潟(きさかた)小滝・石名坂地区
期 日:1月第2土曜日または日曜日

アマノハギは小滝地区と石名坂地区に伝承されています。小滝では小滝番楽で用いる大江山と田村の面を被り、石名坂では木の根株のようなもので巧みに作った彩色ある面を被る違いがあります。

小滝のアマノハギは頭に毛(シャグマ)をあて、ケラ(蓑)をつけ、藁靴を履き、悪霊を祓うための木製のナタと包丁を手に持ち、2疋(ひき)一組で家々を廻ります。石名坂では音も無く家に入りますが、小滝では「アマノハギ来たー」と大声を張り上げて家に入ります。どちらの地区も「親の言うごど聞ぐがー」「勉強するがー」などと荒々しい声で子どもを訓戒します。そして家人が「ご免してけれ」とアマノハギに餅と祝儀を差し出します。その餅は翌日頒けられ、1年を無病息災で過ごすお護符とされるそうです。

象潟のアマノハギは、大々的な民族行事としては約20年間中断していましたが、昭和50年代に復活し、保存会ができ、現在まで伝承しているそうです。

象潟のアマノハギ 象潟のアマノハギ

豊岩のヤマハゲ

伝承場所:秋田市豊岩
期 日:1月第2土曜日または日曜日

豊岩にヤマハゲは、石田坂・居使・中島・前郷・小山の5地域単位で伝承されている民族行事です。行事の本旨は子どもへのしつけ(教育)が全地域共通であり、次いで厄除け(居使・小山)、五穀豊穣(石田坂・前郷)、病魔退散(居使い)などと続くそうです。

ヤマハゲの面は全5地域とも長らく使用してきた木彫りの面が主流です。今回実演した前郷地域の「ヤマハゲ」は衣装となるヨブスマを着け注連縄を巻き付け、頭髪として腰下まで垂れ下がるモグ(藻草の海管)を被るのが特徴です。

手で支えないといけない木彫りの般若面とモグは重く、ヨブスマと合わせると20数kgになるため、他のナマハゲのように乱暴に暴れたりはしません。静かに家々に上がり、家人のいる居間の戸を叩き、「ウォー」と吠え立てて脅かし、訓戒や励ましの言葉のみをかけて去っていきます。

豊岩のヤマハゲについては、ヤマハゲの面は鬼女の面であり、男鹿のナマハゲが男、豊岩のヤマハゲが女の夫婦説というのもあるそうです。

豊岩のヤマハゲ 豊岩のヤマハゲ
豊岩のヤマハゲ 豊岩のヤマハゲ

雄和のヤマハゲ

伝承場所:秋田市雄和(19地域)
期 日:12月31日または1月第2土曜日または日曜日

秋田市雄和ではヤマハゲ、ナマハゲの2通りの名称で行事が行われていますが、民族行事が豊岩から雄和に伝わった説もあり、歴史的に名称が変遷してきたことが認められているそうです。また20年位前までは「悪魔祓い」がかなり広域な地域で呼ばれていたこと、ナモミハギ、ナマハギ、ナモメハギと呼ぶ地域も存在したそうです。

雄和のヤマハゲは面が特徴的で、桟俵(さんだわら;米俵のフタ)の面を付けています。今回実演した平沢地域では、わらの面とケラを身につけた2組のヤマハゲが平沢神社神主宅でお祓いをしてから各家々を廻り、お札を渡して、家内安全、無病息災を祈願し、悪魔祓いをします。ヤマハゲは悪霊を退治するために乱暴な態度をとっていますが、村や暮らしぶりを守ってくれる神の使者なのです。

2004年に国際教養大学が雄和に開校したこともあり、近年は国際教養大学の生徒も手伝って行事が行われているそうです。

雄和のヤマハゲ 雄和のヤマハゲ
雄和のヤマハゲ 雄和のヤマハゲ

吉浜のスネカ

伝承場所:岩手県大船渡市三陸町吉浜
期 日:1月15日
指定種別:国指定(平成16年2月16日)

吉浜のスネカは三陸町吉浜地区に伝承されている民族行事で、元々は旧暦小正月の夜に行われていましたが、現在では新暦の小正月に行われています。数年前は青年団や有志で細々と行われていたそうですが、後継者問題などを解決し、きちんと伝承しようということで保存会が結成されたそうです。

スネカは奇怪な面を着け、藁蓑を纏い、背中には米俵を背負っています。衣装にはアワビのカラが付いていてガラガラと音を立てながら歩き、ハナを鳴らしてやって来ます。

スネカは脛に火形をつけているような怠け者を「脛の皮(火形)を剥ぐ」(スネカワタグリ)といって脅したことが名前の由来と言われ、その点でもナマハゲと共通点があります。またスネカは怠け者や子どもを戒めるとともに、春を告げる使者として人々から畏敬の念をもって迎えられているそうです。

吉浜のスネカ 吉浜のスネカ
吉浜のスネカ 吉浜のスネカ

また開催して欲しい!

シンポジウムでは、地域の伝統文化を守り伝えていくために何が出来るか?ということで色々な話が出て、最終的には民俗行事として伝承していくには地域作り(地域の人の理解と協力)が重要だということになったが、男鹿のナマハゲのように観光行事にし過ぎたために地域の人の気持ちが離れたり、反対に伝統文化としての誇りを持つために観光資源にしたくても後継者不足で年一回の行事を続けるので手一杯な地域など、実情は様々だと分かった。

ナマハゲ行事の伝承と観光の両立は難しいと思うが、日本全国の人に各地域の行事を知ってもらうことは重要だと思う。今回の「日本のナマハゲ大集合」というイベントを一度限りのイベントではなく、持ち回りで開催するという話もあるようなので、ぜひ開催して欲しい。そして、その時はまた参加したいな。


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